基本方針

2023年度 理事長 牛田 智淳

率先躬行
~地域とメンバーの夢を掴み取ろう~ 

はじめに

 この若狭に 1971 年 491 番目の LOM として小浜青年会議所(以後 1992 年に若狭青年会議所へ名称変更)が設立されました。「明るい豊かな社会の実現」という理念を掲げ「個人の修練・社会への奉仕・世界との友情」の三信条のもと、これまで多くのまちづくり事業やひとづくり事業を展開し、地域の夢を実現させてきました。「3 万人の広場」「白い砂浜」そして「北陸新幹線小浜京都ルート」に代表される成果は先輩諸兄姉の想いが形となり今に残っています。我々の活動地域は広く、古くからの歴史有るまちとしての重要伝統的建造物群保存地区の町並みや放生祭、世界に誇るブルーフラッグを獲得した若狭和田ビーチ、鯖街道をはじめとする日本遺産、若狭有数の祭りとなったスーパー大火勢、そして御食国としての食文化など他の地域に負けない多くの魅力があります。敦賀までの北陸新幹線開通が迫る中、更に北陸新幹線小浜京都ルートが決定し、まだまだ可能性を秘めた地域と言えます。しかし、この可能性をどう活かすかは地域に生きる一人ひとりの意識にかかっています。日本青年会議所設立趣意書にある「相互の啓発と社会への奉仕を通じて、全世界の青年と提携し、経済社会の現状を研究して進むべき方向性を明確にし、経済界の強力な推進力となり、日本経済の発展に寄与する。」の言葉の通り我々もメンバーと地域の意識を時代に合わせ変化させながら、持続可能な地域の発展に寄与していかなければなりません。そしてJC 活動をする上でメンバーに常に意識してほしい重要なキーワードが「発展と成長の機会」です。 活動を通して得られる機会には大きく分けて 2 つの種類があります。一つは先輩や仲間、組織からもたらされる受動的機会(Chance)、そしてさらに1 歩踏み込み自ら行動を起こすことによって得られる能動的機会(Opportunity)。私たちの JC 活動には多くの仲間と無限の可能性が有りますが、なにを掴み取るかは個々の活動意欲と姿勢にかかっています。この JCI 若狭とメンバー一人ひとりがそれぞれの機会を積極的に掴み取り、夢の実現へと繋ぎ続けることでこれからの時代も必要とされる JCI 若狭と人財を皆で作り上げていきましょう。

夢の集合体 若狭

 「当時は夢のような話」「御伽噺の中の話」「我々のためじゃない地域の、将来の子供たちのために」と涙を流しながら語った先輩がいました。新幹線「わかさにひかりを」のスローガンのもと、先輩諸兄姉はもちろん多くの団体と行政が一つの目標に向かって活動を続けてきた結果、1973 年の整備計画決定から 43 年の時を経て、2016 年末に整備されることが決まった北陸新幹線小浜京都ルート。しかし、ルートが決まった現在、多くの住民には、まだ遠い未来の話という認識が強く、何をすべきなのか明確な目標や、夢を描けていないのが現状ではないでしょうか。また、2020 年より続く新型コロナウイルスの影響や、人口の減少問題、都市部への一極集中などまだまだ多くの課題が日本全体に覆いかぶさり、地域の発展はそれこそ夢のような話かもしれません。しかしながら新幹線開通を機に発展した地域や、SNS やクラウドファンディングなど、時代に合った手法に取り組んだことで活気に繋げた地域もあり、必ずしも人口が少ないから、地方だから発展が望めないということはないはずです。では我々は何をすべきか、それは私たち JCI 若狭が長年続けてきた新順造館に引き継がれる理念「ひとづくりこそ くにづくり」に基づき、まずは地域愛を持ち、未来に夢を描いてもらうことです。地域の未来はそこに住む人々が描いた夢の結果であり、未来に向かって夢を持ち、行動していく住民が地域の未来を形成していくのではないでしょうか。人々の意識を変え地域の将来に夢を見てもらう、これは終わりのない果てしない道のりのようなものですが、誰かが声を上げなければ、誰かが行動を起こさなければ、地域は流れのままに衰退してしまいます。誰かの後追いをするのでは無く、まずは我々が夢を語り、地域へのインパクトを与え続ける団体であることが必要です。その地道な活動が地域の人の意識を変え、地域に活気を呼び込む起爆剤となるはずです。我々の先輩が夢を語り実現させてきたように、我々もまた地域の人々と共に夢を形にしていかなくてはなりません。

団体と個人の自覚

 JCI 若狭は最盛期には 80 名以上のメンバーが所属し、各年代の層も厚くゆっくりと時間をかけ多くの学びを得ることができました。しかし 2010 年代にはメンバー数は 20 名を切り、LOM 単体での学びやコネクション作りといった点で大きく求心力を落としてしまったのも事実です。世の中の景気も芳しくない中で、いかにしてメンバーに対するメリットを生み出していくか、会としての運営にも変化を求められています。メンバー数の少ない中での負担や多くの時間を JC 活動に割くことに対し、それに見合ったメリットを会としてメンバーに提示していくこと、運営のスリム化は今後の会の存続に関わる急務です。またメンバーの在籍年数を見ても入会年数の浅いメンバーの割合が増え、40 歳で卒業という限られた時間の中で、今後もしっかりとした運営体制と探求力を満たすためには、会の運営改善やメンバーが求める学びにも耳を傾け、メンバーに寄り添った事業と JC らしい学びを両立させ行っていくことが必要です。しかし、その一方でメンバーは一人ひとりの活動への積極性が、JCI 若狭とそれぞれのメンバーに多大な影響をもたらし合っていることも忘れてはなりません。毎月の例会を基本とし、地域や事業へ参加する日々の中で、仲間や地域との交流一つひとつが今後のメンバーと会のあり方を左右していきます。積極性あるメンバーが増えれば増えるほど、学びを共有しながら刺激し合う機会が増え、会全体としての学びが多くなっていくはずです。誰かが踏み出した一歩を会全体で共有し、誰一人取り残されること無くメンバー個々の成長に繋げていくために、まずは JCI 若狭のメンバーであるという自覚と責任、「発展と成長の機会」を掴み取る意識を持って、仲間と共に活動に向かい合っていきましょう。そして LOM の活動を超えた先には姉妹 JC の繋がりはもちろん、全国、世界へつながるネットワークがあります。出向や事業参加により得られる県内、県外へのネットワーク、そのメリットは計り知れず、JC メンバーであるというだけで世界に 15 万人、日本でも 2 万 6 千人を超える仲間がいます。しかし、それも自ら手を伸ばし求めていかなくては手にすることができません。人ががれば、人は人によって磨かれ、そこには必ず新たな学びと機会が生まれます。そして、メンバーにはそれぞれに人生の目標や夢があるはずです。私は、目標や夢を叶えるために JC は必ず力となれる団体であり、メンバー一人ひとりが目標を持って参加し、会のメリットを最大限活かすことができれば、それぞれの夢の実現へとつなげられると確信しています。今一度、個人の参加義務と責任を自覚し、メンバーと地域の夢を叶える団体として今後も仲間を集いながら次世代へと継承していきましょう。

地域の未来を担う青少年

 私たちが幼かった頃と社会環境が変化し、学校での教育や家庭環境も年々と変化していますが、青少年という地域の将来を担う人財の尊さは未来永劫変わることはありません。であれば我々が行うべきは青少年たちの可能性を広げ、多感な時期に多くの経験を得られる機会を設け、地域の将来を担う人財に投資することです。私もこれまでの人生を省みると、当時はなんとも思っていなかった出来事や大人との触れ合いが思い出され、その小さな出来事の一つひとつが積み重なり、私の地域への想いとなって今の人生に影響を与えていると気付かされました。幼き日の経験や、大人との触れ合い、そして間近で感じる大人の背中は必ず人生において良い影響をもたらしてくれます。しかし、近年は新型コロナウイルスの影響もあり、我々が幼き日に体験した祭りや地域、学校での行事に多くの制限がかかってしまいました。単純に考えて機会の損失は可能性の損失に繋がります。多くの親御さんが子供たちの未来を案ずる中、我々にできることは何か、どういった方法で行えば良いのか。我々には全国に仲間がいます。全国で事業をおこなってきた実績があります。今一度、この時代にあった体験を提供し、いつの日か我々の跡を継ぎ、地域愛と夢を持って行動してくれる人財を育てていきましょう。

JC の魅力を地域に発信

 JC に入会するまで JC という存在を知っていたメンバーがどれだけいるでしょうか、以前よりメンバーも増え、分布エリアが広がった事で知名度は上がりつつありますが、何をしている団体かは知らない、初めて名前を聞いたという声も未だ多く聞かれます。今まで以上に活動を広げていくためには地域への知名度はもちろん、実績を発信し、より地域に受け入れられること、地域に必要とされていかなければなりません。そのためにはこれまで以上に事業のメディアでの発信や HP の更新を行い、地域への知名度の向上を目指す地道な作業が必要となってきます。我々の活動は地域の理解があってこそ広げることができます。今まで以上に理解者が増えれば事業の幅が広がるのはもちろん、所属するメンバーの誇りにも繋がり、更なる会員拡大も成し遂げられるはずです。我々の活動はメンバーの会費により賄われ、メンバーの数は事業の充実に直結します。会員拡大の重要性を頭では分かっていてもいざ行動できないメンバーもまだまだいるのではないでしょうか、全てのメンバーが誇りを持ち自信を持って仲間を集い、更なるインパクトをこの地域に与える。そんな正のスパイラルを起こすため事業の充実と地域への発信を行っていきましょう。

結びに

 私が JCI 若狭に入会したのは 2011 年のことでした。とある先輩に JC に入ってみないかと声をかけられ、どういった団体かもわからず、わかりましたと返事をしたことがきっかけでした。今思えば深く考えることもせず、その場の勢いで返事をしたことがこれほどまでに私の人生にとって大きな変化をもたらすとは想像もしていませんでした。当時の私は大学を卒業し、この若狭に帰ってきたばかり、友人も少なく地域への愛や、自らの未来のビジョンもない本当に小さな存在であったと思います。地域に関しても所詮他人事と考え、地域貢献や社会など一人の力ではどうすることもできない、誰かがやればいい。そんなふうに捉え自分では何も成し遂げようとしていなかった私を変えてくれたのが JC でした。JC 活動をしていく中で、先輩が多くの無償の愛という機会を私に提供してくださり、時には反発し、嫌々ながらに参加したこともありました。しかし、いつしか私も地域の未来や、夢を深夜まで時間をかけ語ってくださった先輩や仲間の背中を追うように事業に参加し、地域の未来や、時には私の至らない点を真剣に指摘してくれた仲間と語り合い、遅くまで意見をぶつけ合った日々はもちろん、地域の人々との触れ合いや、出向を通して日本中のメンバーと意見を交換し議論した経験が、私自身の地域や人への向き合い方、そして人生に変化をもたらしてくれたのだと確信しています。入会していなければ、役職を受けていなければ、その未来がどうなっていたかはわかりませんが、今確実に言えることは入会したから、役職を受けたから得られたものが数えきれないくらいあるということ。何事もやってみなくては分からないことばかりです。頭で分かっていてもその一歩が踏み出せるかどうか、それが今後の人生を左右し、その決断が今後の人生を決定してしまうかもしれません。側から見て文句をいうことは誰にでもできますが、一歩を踏み出し中に入るには覚悟がいります。しかし、その先でしか得られないものがあるからこそ、メンバーには一歩を踏み出し自らの機会を求め夢を掴み取ってほしいと思っています。

動かないものは付けられた鎖にさえ気づかない

(ローザ・ルクセンブルク)

 これはドイツの革命家の言葉です。現状に満足し何も行動を起こさなければ日々の生活は楽なものかもしれません。しかし現状維持というのは時代から取り残される衰退でしかなく、常に前に進み続けなくては次のステージに進むことは出来ません。次の目標を見つけ進み出したとき、きっと多くの課題が見つかるはずです。課題を見つけるということは自ら困難へと進む道であり、時に諦めたくなるかもしれません。しかしその困難を乗り越えるための努力や結果は嘘をつくことは無く、JCI という会がきっとメンバーの夢の達成への手助けとなってくれるはずだと信じています。

運営方針

「社会開発委員会」「会員開発委員会」「青少年育成委員会」「総務局」の 1 局 3 委員会を設置し運営していきます。「率先躬行」を念頭に置き、メンバーの積極性を育てながら地域への理解を広めつつ、現状に合わせた変化を求め委員会運営と事業構築を行います。

「社会開発委員会」

より良い若狭を実現していくため、まずは我々が夢をもち、地域の人々の意識を変えながら若狭の将来を考える事業をおこないます。また第 48 回新順造館を担当し「ひとづくりこそ くにづくり」の基本理念を継承し事業を行います。

「会員開発委員会」

メンバーに寄り添った事業内容を構築しながらも、メンバーの積極性と JC 活動への理解を深め、学びを実感できる事業を構築していきます。また卒業式を担当し卒業生を盛大に送り出します。

「青少年育成委員会」

全国の事業を参考にしながら、現状実行可能な事業を模索し、地域の大人の背中を見せることで、この地域を愛し夢を持って行動してくれる人財を育てていきます。

「総務局」

JCI 若狭の組織管理・運営を行うと同時に、会全体の活動が円滑に進むようサポートします。今後の活動を効率的に継続して行くためにも、しっかりとした LOM 運営を行いながらも運営のスリム化を図ります。各委員会との橋渡し役として活動し、案内の徹底、理事会、総会の運営を担当します。更に広報としてメディアへの発信や HP 管理を行います。その他、(公社)日本青年会議所、北陸信越地区協議会、福井ブロック協議会の事業、その他の対外事業に積極的に参加できるよう働きかけます。

「会員拡大」

委員会は設置せず、専務理事、副理事長が中心となり三役会議後に拡大会議を設け、情報の共有と拡大方針を各委員会に周知します。

「交流事業」

副理事長を中心に姉妹 JC である JCI 豊岡を、お招きし交流事業を行います。そのほか新順造館にも案内を送付し、お互いの事業を学びます。

副理事長は 3 名とし、理事長を補佐し、会全体と担当委員会の円滑な運営を促しながら副理事長同士の連携を図り各委員会メンバーへの理念の共有をおこないます。その他の事業、新たな事業については理事会等で協議しながら検討し決定します。